名古屋市立大学大学院薬学研究科レギュラトリーサイエンス分野 医薬品安全性評価科学分野

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研究室紹介

ご挨拶

名古屋市立大学大学院薬学研究科 レギュラトリーサイエンス分野/医薬品安全性評価学分野のホームページをご覧いただきありがとうございます。

私たちの研究室では、「安全で有効な医薬品を社会に届けること」を大きな目標に掲げています。薬は人々の健康を支える一方で、副作用や予期せぬ有害事象を引き起こす可能性もあります。そのため、薬が体内でどのように吸収され、分布し、代謝され、排泄されるのかといった“薬物動態”や、薬の副作用をどのように評価すべきかを科学的に明らかにすることが重要です。

本研究室では、薬物動態学・安全性学・毒性学といった基盤的な学問を土台に、実験データを積み重ねるだけでなく、それを整理・体系化し、国際的なガイドラインや規制の指針へとつなげていくことを目標としています。こうした「レギュラトリーサイエンス(規制科学)」の取り組みは、新しい薬の開発や医療の安全性向上に直結するものであり、社会に大きく貢献できる研究分野です。

研究は未知を切り開く挑戦であり、一人では成し遂げられません。学生の皆さんには、自ら問いを立て、仲間と議論しながら、自由な発想で研究に取り組んでほしいと願っています。私たちの研究室が、その好奇心と情熱を育てる場となり、未来の医療と社会を支える人材へと成長していくことを心から期待しています。

レギュラトリーサイエンス


レギュラトリーサイエンスという言葉は聞き慣れず、敷居が高く感じるかもしれません。けれども、その本質は「人々が安心して医薬品を使えるようにするための科学」です。薬は病気を治す力を持っていますが、体の中でどのように吸収され、どこへ届き、どのように分解され、そしてどんな影響を与えるのか――その仕組みを理解しなければ、安全に使うことはできません。

私たちの研究室では、薬が体の中を「どのように旅するのか」を解き明かす薬物動態学や、薬が体にどんな良い影響・悪い影響を与えるのかを調べる安全性学・毒性学を研究しています。さらに、得られた知見を整理し、「この薬はこう使うべき」「このリスクに注意すべき」といった評価基準をつくることで、新しい薬の開発や医療の現場に役立てています。

難しい専門用語のように見えても、その目的はとてもシンプルです。――「人々の健康を守り、未来の医療をより良くすること」。皆さんにもぜひ、この“薬の安全を科学する”研究の世界に興味を持ってもらえればと思います。

研究室の沿革

名古屋市立大学大学院薬学研究科レギュラトリーサイエンス分野/医薬品安全性評価学分野は、平成23年4月に頭金正博先生を初代教授として新設されました。大学において「レギュラトリーサイエンス」を冠した日本初の研究室として発足し、その活動を続けてきました。令和6年6月に頭金先生が退職され、令和7年5月に荒川大が第2代教授として着任し、新たな体制で研究を進めています。

教授 荒川 大